野球統計学~セイバーメトリクス~
野球にはセオリーがあります。そのセオリーが本当に得点に1番近い采配なんでしょうか。いささか疑問です。近代的な野球になってからは大昔のセオリーは得点を得ることに近い存在ではないでしょう。
野球はゲーム
すなわち将棋やチェスといったコマを扱うゲームに類似しているところがあります。
これらのゲームには参考書があって本を読みながら1人でプレーする人もいるくらいです。
では、野球にはそのような参考書はないのでしょうか。
いえ、あります!
野球史は古く、近代野球になってからもデータは山ほど蓄積されています。それらを数学的に分析して統計をとったものが
野球統計学(セイバーメトリクス)
です。監督さんならこの基礎知識を知っていることで采配をする自信にもつながります。
セイバーメトリクスの本は意外と少ないようで多い。しかも、数学的に羅列されているものが多いので文章化されている書籍をご紹介したいと思います。
勝てる野球の統計学――セイバーメトリクス (岩波科学ライブラリー)
- 作者: 鳥越規央,データスタジアム野球事業部
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2014/03/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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3打席連続凡退の打者には気をつけろ
アマチュア野球の打率はプロ野球に比べて格段に高い。特に高校野球では4割なんて当たり前である。強豪校同士の対決で好投手が投げ合っているのは別にしてヒットが出やすいのが通例です。
また、四死球エラーなどアマチュアにはよく起こり得ることで、出塁率も高くなります。
そこで、1試合4打席回ってくるとして最初の3打席を凡退している打者に対しての攻め方であるが、安易に真ん中ストライクで押していくことには私は反対です。もちろん、コース分けして攻めていくことに対しては反対しません。
ただのジンクスかもしれませんが、スコアを取っているならピンチでそのような打者が回ってきたら内野が集まるなど、集中力を高める行動を取るべきです。基本的な確認だけで済ませても良いと思います。
4打数1安打は当たり前
そのような意識を持つことが大切です。
逆に攻撃側でそのような打者に回ってきた場合、無駄にアウトを1つ献上するようなバント采配は避けた方が良いでしょう。
バントという生産性の低い采配は避けるべきだといえます。それは、野球統計学の観点からも、バントよりもヒッティングの方が得点率が高くなると立証されています。
攻撃的になればなるほど、そのような打者に対しても強硬していきたいところです。
スピードガンを買おう
選手が最も盛り上がる瞬間。それは自分のスピードを図る時。
MAXスピードが出た時の喜び
ただ、前置きしておかなければならなのは、アマチュアの打者なんぞ良くて4割の打率。カンタンに抑えられる訳で、スピードに拘る必要はない。
ただ、自分の球種のスピード感は把握しておいた方が良いでしょう。緩急をつけているつもりでも実はついていなかった。カーブが投げれない投手ほど認識が甘いようです。
私の球種と球速は『経歴とご挨拶』にてご紹介しました。大して速くないですが、緩急勝負の投手なので、真っ向勝負のスローカーブが何キロなのかを把握するために、スピードガンを利用していました。
最初、安物のスピードガンを監督さんが買ってきて全然使い物にならず、困りました。
スピードガンはそれないりの物を買いましょう!
参考までにどれくらいの値段がするのか調べてみました。高いです。
おじさんの投げ方~フォローの取り方~
先日、『デブの投げ方~投手~ 』を記事にしたのだが、渾身の一撃だったのに反応がいまいちだったので、その応用をお話したいと思います。
関節が柔軟に動かないデブさんやおじさんはフォローの取り方を少し気をつけるだけで、パフォーマンスと怪我リスクが格段にさがります。
フォローは
利き腕と反対側に倒れこむ
なぜか。肩や腰の回転には限界があり、特におデブやおじさんの場合は可動域が格段にせまくなっています。そこで、出たのがこの投げ方。
右ピッチャーの場合、左足付け根の股関節を中心としてクルッと回る意識がベストでしょう。身体で吸収できない力はそのまま左側へ流してしまえばいいです。
デブである以上9人目の野手は控えましょう
有名選手を載せておきますので、参考にしてみてください!
1992 ロジャー・クレメンス 1 日米野球 William Roger Clemens
サインプレーと目標設定で采配的中率を高める
この場面チームを一定の方向に向かせたい!そんな時にサインを出して采配を行うわけですが、1試合の中でサインプレーの数は何回あるでしょうか。
ケースによって事細かに決められているチームもあると思いますが、その都度サインを出すチームもあると思います。どちらが良いのか。私は前者だと思います。
サインプレーをしなくても一定の方向にチームが向いてくれる
これが理想だと思います。なぜなら、無駄なサインを出して結果的に失敗に終わったら的中率が下がるわけです。選手にとってはサインに応えられなかった失敗経験が1つ増えるわけです。
試合前にある程度、今日の目標を共有化し、1点に拘るのか。多少の失点はやむを得ないのか。その程度でもいいので、話をすることをオススメします。
無駄なサインは味方を混乱させます
進学校などある程度頭がキレるチームを除いて、一般的なチームは複雑なサインは試合中のストレスを高める要因ともなります。
できるだけサインプレーを控える代わりに、例えばこの場面はランナー2塁への進塁を目的にする!などの目標意識はそのままに、自由度の高い采配を行うことが理想だと思います。
目標の共有化は相手にバレても問題がなので、サインプレーより敷居が低いです。
目標設定>サイン
ぜひ野球の統計学を意識して、無駄な力を使わずに楽して勝つ方法を知っておくことが必要だと思います。
肩ひじを故障するピッチャーの共通点
長年スポーツをやっていればどこかは故障するはずです。しかし、重症化すればスポーツから離れなければなりません。監督さんとしてマネジメントしていく上で選手を故障させてしまった時、次に故障を起こさないように全力でサポートする必要があります。
ここでは、ピッチャーのうち特に多い肩ひじを故障する選手の共通点を列記します。
ざっくり、なぜ故障するのか。
変なフォームで個々のキャパシティを超えた投球をするから
変なフォームとは何か。
圧倒的多数なのが、投げに行く時に肘が下がっている。肘が肩のラインより上に上がってきていない状態です。これでは、骨格的にみても腕が抜け切れず、肩関節の骨頭を傷つける他、ひじの内側側副靭帯を痛める結果につながります。
極端ではありますが、ロジャー・クレメンスの投球フォームは実に参考になりますのでアップしておきます。疲れても、彼は必ずひじを高くあげます。
こちらは真似してはいけないペドロ・マルティネス っというか真似出来ない。一瞬で故障します。
極端ですが、故障を予感させてその通りになった伊藤智仁選手。
3投手共、素晴らしい投手ですが、指導的観点から言えばロジャー・クレメンスでしょう。
何よりも投げる前にどんな形でもいいから上げることが大切です。その為に必死こいて練習しているプロ野球選手を何人も知っています。これが基本ですので、指導にあたっては投げる、開く、突っ込む前にひじを肩のラインより上げさせて下さい。
参考までに
上記を実践するために変速フォームにした選手がいます
ドラゴンズ朝倉投手2003年頃
少年野球から中・高生球児まで ケガなく野球が上達するメソッド100+
- 作者: 坪井智哉
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2015/01/23
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ダブルプレー(併殺・ゲッツー)の取り方と必要性
まずはプロのダブルプレー・ゲッツーの様子を見てください。
DeNAロペス 追加点のチャンスも併殺打でチェンジ 2015年4月24日 横浜DeNAベイスターズ対東京ヤクルトスワローズ
超平凡なセカンドゴロゲッツー動画だと思います。特にプロ野球を見慣れている私達にとっては。
頭の中をカンタンに整理して欲しいのですが、打者が1塁に到達するまでに他の走者をアウトにしてから打者をアウトにすること。
つまり
時間制限
があります。どんなに足が速い打者でも遅い打者でも4秒から6秒程度でしょう。意外に短い!!!
では時間との勝負になるわけですが、守備側ではどうにもこうにも操作しようのないことが多いことを理解する必要があります。
例えば・・・
・打球速
・グラウンドの質(人工芝なのか土なのか)
これらの要素は絶対的にプロ野球の方がダブルプレーを取るにはアマチュアよりも有利なことはお気づきでしょうか。打球速は速いし人工芝で球足は速い。
打ってから野手が捕球するまでの時間が圧倒的に短い
よって・・・
アマチュアではダブルプレーは不可能に近い
ことを理解しなければなりません。では何故ダブルプレーの練習を昔から時間をさいて行うのか。
それは
諦める速度を早める練習
だと私は思っています。打者走者がどこにいるのかを色んな場面においても把握し、どこに投げることが有効的なのか。投げる場所を瞬時に決めた後は、どのような捕球体勢に入れば良いのか。
2アウトまとめて取ろうなんてアマチュアでは考えないこと。いかにフィルダースチョイスを減らして、余裕を持ってセカンドで1アウト取るか。これが大切。
すると、今まで必死こいて2アウト取ろうと頑張っていたダブルプレー練習が一気に冷めると思います。ではどのようにモチベーションを上げるか。
ストップウォッチと勝負させましょう。
実際に打者走者をつけて勝負させましょう。
すると、最初は必死こいてカッコイイダブルプレーを描いてた選手が不可能だということに気づきます。(監督さんがダブルプレー練習だからといってありもしない打球速でノックを打ってしまっては本末転倒です)
今までの練習の目標を変えてみてはいかがですか?
厳しい話をすれば、ノックごときに目標を掲げていないチームはないですか?
再度、点検してみましょう。
野球は進塁なしに得点はあり得ません。最低限のお仕事をこなす練習を行うように目標を掲げることが重要です。